研究所ニュース

研究所ニュース No.4982025.01.16(木)

平成2025年1月10日

新年のご挨拶

研究所長  小林  哲郎

明けましておめでとうございます。日頃よりご支援いただいております皆様ならびに虎の門病院の皆様に新年のご挨拶を申し上げます。おだやかな新年を迎え皆様方の一層のご発展をお祈り申し上げます。

当研究所は1973年、虎の門病院第二代院長の冲中重雄先生の「病める者の立場に常に立ち、最善で最新の医療を提供したい」という熱い思いによってこの地に設立され、本年で50年目を迎えます。設立以来、虎の門病院と緊密な関係を保ちながら、臨床の場で生じた医学的課題について掘り下げて研究し、さらには独自の基礎的な研究も加えて活動してきました。そして、これらの研究成果は虎の門病院における医療レベルの向上に大きく貢献してきました。2011年4月には、内閣府を所管とする公益財団法人として新たな一歩を踏み出し、現在は全国的にも広く研究助成支援もおこなうなど、医学・医療界に広く貢献しつつあります。今後も研究所の更なる発展を目指して、患者様の治療に役立つ研究ができるように所員一同、尚一層努力していきたいと念じております。

最後に、当研究所にこれまで寄せられましたご支援、ご寄附の数々を感謝申し上げるとともに、各方面の皆様方のさらなるご理解とご援助をお願い申し上げまして新年のご挨拶とさせて頂きます。

2025年度 研究助成(下期募集分)の決定

冲中記念成人病研究所 助成事業として公募しておりました研究助成の申請が、今回は58機関69件ありました。うち研究課題等審査をした結果、次の12件に助成することが決定しました。

熊谷 尚悟
国立がんセンター研究所
悪性胸膜中皮腫の微小環境特異性に基づいた新たな治療法の開発

小島 康
愛知県がんセンター研究所
代謝異常関連脂肪肝炎(MASH)の血液診断バイオマーカーの開発

菅原 俊喬
武蔵野赤十字病院
膵神経内分泌腫瘍と膵神経内分泌癌の治療法と予後関連因子の検討:国際多施設共同研究

鈴木 誠也
横須賀共済病院
気道緊急に呈する患者において、気管挿管や外科的気道確保のリスク因子を探索する

代田 健祐
順天堂大学
ロングリードシークエンスを用いた家族性パーキンソン病の診断並びに簡便なスクリーニング方法の開発

頓宮 慶泰
東北大学大学院
神経型ゴーシェ病へのミトコンドリア治療と、抗炎症、抗老化への応用

中島 振一郎
慶應義塾大学
アルコール依存症に対するニューロモジュレーション治療の開発

三瀬 広記
岡山大学病院
糖尿病関連腎臓病におけるミトコンドリア電子伝達系リモデリングの解明

村山 綾子
公益財団法人 実中研
腸内細菌叢が母乳成分へ及ぼす影響の解析―無菌霊長類コモンマーモセットを用いて

茂久田 翔
広島大学病院
イントロン型マイクロRNA 網羅解析による関節リウマチ病態解析と治療標的の開発

八木 宏樹
東京大学医学部附属病院
血管周囲脂肪組織の炎症を基軸とした遺伝性結合織疾患における大動脈瘤の病理解明と創薬

安川 武宏
順天堂大学大学院
膵癌治療テーラーメイド化を目標とした癌微小環境の化学療法に対する応答メカニズムの解明

理事会・評議員会の開催日程

理事会

日 時:
2025年2月25日(火)
午後2時00分~3時00分
場 所:
虎の門病院 9階役員会議室

評議員会

日 時:
2025年3月14日(金)
午後2時00分~3時00分
場 所:
虎の門病院 9階役員会議室

2025年度 研究助成(上期募集分)採択研究課題名の訂正とお詫び

研究所ニュース497号に掲載いたしました、水谷(吉村)美枝子研究員(虎の門病院歯科)の研究課題名に誤りがございました。
正しくは、「造血幹細胞移植後の口腔感覚異常の評価について」です。
訂正して、お詫び申しあげます。

寄付ご芳名

研究所ニュース497号以後、下記の方よりご寄付がありました。

宮部 信子 様 梶山 祐美子 様 浅井 敏宏 様 南谷 智 様

貴重なご寄付につきましては、ご芳志に添うよう医学研究のため役立たせていただきます。誠にありがとうございました。
みなさまのご健勝、ご多幸を心からお祈り申し上げます。

当研究所は、第2代虎の門病院長、冲中重雄先生の文化勲章受章(昭和45年11月)を記念し、政・財界の支援を得て昭和48年5月設立いたしました。 虎の門病院と密接な関係のもと、成人病(生活習慣病)の臨床的及び基礎的研究を行っております。
研究実績を臨床の場に還元できますよう一層努力してまいる所存でございます。
今後とも皆様のご支援ご指導をよろしくお願い申し上げます。

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