今月の研究者

矢﨑 大

矢﨑 大

キャリア)
立教大学大学院現代心理学研究科修了後、精神科病院の心理職として臨床経験をスタートしました。精神疾患を抱える患者さんとの心理療法やデイケアでのかかわりを通して、人の心の奥深さ、不思議さに触れるとともに、人と関わることの難しさ、おもしろさを学びました。2011年に発生した東日本大震災では、当時勤務していた病院が関東の中で特に津波被害の大きかった千葉県旭市に所在していたこともあり、仮設住宅に入居する被災者を継続的に支援する活動にも携わりました。当時行った支援活動については、地域の拠点病院の心理職やスクールカウンセラーらと共に学会で研究発表する機会をもちました。
2017年に虎の門病院に入職してからは、精神科リエゾンチームの心理職として、主に身体疾患を抱える患者さんの心理支援に携わっています。また、院内健康管理室の相談員も兼務しており、コロナ禍で心身の疲労を強めている職員へのメンタルヘルス支援も積極的に行っています。

研究分野)
虎の門病院心理部では、2020年から2021年にかけての約1年、COVID-19の診療に直接携わる院内の医療従事者を対象に、メンタルヘルス支援を目的とした心理面談を継続しました。最前線で働く職員と面談を重ねる中で、未知の感染症流行という特殊な状況において、医療従事者がどのようなことにストレスを感じるのか、どういった支援を求めているのかということが少しずつ浮き彫りになってきました。面談で拾い上げられた医療従事者一人ひとりの経験をCOVID-19の教訓として残し、実証的に研究していくことは、今後また起こるかもしれないパンデミックに備え、医療従事者のメンタルヘルスを守る上で大変重要な知見になると考えています。そこで、虎の門病院心理部では、2021年度から科学研究費助成事業(基盤研究C)の助成を受け、「COVID-19対応医療従事者の心理的特徴と有効な臨床心理学支援」についての研究を行っています。

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